表題番号:2023C-307
日付:2024/04/04
研究課題生殖補助医療における胚の取扱いおよび出生した子の福祉に関する法的検討
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 法学学術院 法学部 | 講師 | 原田 香菜 |
(連携研究者) | 東京大学医科学研究所 | 助教 | 李 怡然 |
(連携研究者) | 東京大学医科学研究所 | 准教授 | 井上 悠輔 |
(連携研究者) | 東京大学医科学研究所 | 特任研究員 | 渡部 沙織 |
(連携研究者) | 理化学研究所 統合生命医科学研究センター | 研究員 | 由井 秀樹 |
- 研究成果概要
- 生殖補助医療(特に体外受精を含む高度生殖補助医療)を経て出生した子をめぐる法的親子関係、および子の福祉に関して、現在の日本が直面している課題について検討をおこなった。同時に、体外受精の技術が確立されたことにより、ヒト胚が体外で生存し観察・培養・介入・凍結保存が可能な存在となったことに鑑み、胚の取扱いに関する法的課題に関する調査・考察も並行しておこなってきた。本研究課題の成果の一部について、2024年3月刊行の書籍「家族と子どもをめぐる法の未来」に、生殖補助医療と親子法について、生まれてくる子の出自を知る権利の観点から、子のための医療と法制度のあり方に関する考察を寄稿し、掲載された。2023年3月刊行の年報医事法学38号には、ヒト胚の取扱いをめぐるわが国の近時の動向に関して整理した論稿が掲載された。また、本研究課題に関連して、東京大学医科学研究所および理化学研究所統合生命医科学研究センターの研究者らとともにおこなった共同研究の成果が、Regenerative Therapy 23およびStem Cell Reports 18(4)に掲載された。本研究の成果として、2024年3月に、京都大学iPS細胞研究所(CiRA)上廣倫理研究部門にて、わが国におけるヒト胚・配偶子の取扱いをめぐる法的課題に関する、医学・生物学研究者および生命倫理研究者、実務家を対象とした講演をおこなった。また、2023年7月には早稲田大学比較法研究所にて、第一回スタディセミナーとして、本研究に関する講演を実施した。上記の講演・口頭発表に際し、法学のみならず他分野の研究者・実務家等とも情報・意見を交換し、本研究テーマについて多角的に分析し、今後の共同研究につながる人脈および新たな知見を得た。