表題番号:2023C-260 日付:2024/01/05
研究課題理科教育におけるオンライン授業型の開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 高等学院 教諭 加藤 陽一郎
研究成果概要
 中学理科において、iPadのノートアプリによる講義型を開発し、組み入れたZOOM授業を追究した。リアルタイムでも操作可能なシンプルなシステムを開発した。ZOOM授業について教職課程の大学生にアンケートを行い、教育効果や課題を考察した。
 iPadのGoodNotes5というノートアプリでの板書画面と、WEBカメラで撮影した教員の姿をWINDOWS PCのOBSという配信アプリで取り込み、「iPadノート+教員」の合成映像を作成した。OBSで背景を切り抜いた教員の映像をノート内に登場させる。合成映像をZOOMに送り、加えて、別のアングルからWEBカメラでも教員の姿を撮影した。ZOOMの参加者(ホスト)のカメラ映像で「iPadノート+教員」と「黒板の前にいる教員」を都度、切り替えて配信した。前者では板書の見やすさや解説のわかりやすさを重視し、後者では中学生とのやり取りを重視した。
 2023年12月、理科教育法を受講する大学生に、過去に実施したZOOMの録画映像(本研究の原型)を見せ、アンケートをとり、20人の有効回答を得た。録画内容は、コロナ禍に臨時休校になった際、中学2年の1クラス30名に対して行った理科授業である。中学理科の天体分野を扱い、講義20分→ブレイクアウト5分(3人10班)→代表発表5分→講義20分の構成になっている。アンケートの「生徒に顔出しをさせるべきか?」の質問に対して、自由でよい85%、必須15%と回答を得た。同様に、「ノートをとっている生徒は何%かと思うか?」に対して、60%>80%>40%と回答があった。「ノートをとらせるには?」に対して、「声掛けをこまめにする」「ノートを提出させる」「ノートを映させる」「顔出しを必須にする」等のコメントを得た。「50分のZOOM授業でブレイクアウトはどれくらいがいいか?」に対して、5分×2回が60%の回答と高かった。
 アンケートから、ZOOMでも対面と同じように、ノートをとらせる工夫とグループワークをこまめにした飽きさせない展開が求められると、わかった。