表題番号:2023C-232 日付:2024/03/29
研究課題競技者の筋量増加による安静時代謝量と食事誘発性熱産生の変化
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) スポーツ科学学術院 スポーツ科学部 助手 御所園 実花
(連携研究者) スポーツ科学学術院 教授 田口素子
研究成果概要

アメリカンフットボール等のコンタクトスポーツでは、体重が重い方が有利とされることからしばしば増量を行なう。しかし先行研究において競技者の体重は、1日あたりのエネルギー摂取量がエネルギー消費量よりも1,000 kcal上回る正のエネルギーバランス状態を維持しても、一般人向けの予測値ほど増加しないことが観察されている (Taguchi et al. 2021)。その要因の一つとして、筋量増加に伴う安静時代謝量 (resting energy expenditure: REE) や食事誘発性熱産生 (diet-induced thermogenesis: DIT) の増加が考えられているが、現在まで競技者を対象とした報告はない。そこで本研究では、競技者を対象に筋量増加をさせた時のREEDITの変化を明らかにすることを目的とした。

増量を希望する大学生競技者15名を本研究の対象とした。ベースライン測定を行い、約5カ月の増量のための栄養指導介入後にベースライン測定と同項目を測定・評価した。測定方法及び項目は、二重エネルギーX線吸収法による身体組成、ダグラスバッグ法を用いたREE、食事記録法によるエネルギー及び各栄養素摂取量、3軸加速度計を用いた日常生活活動におけるエネルギー消費量及び運動時エネルギー消費量、及びDITの評価であった。

全ての測定は終了しており、今後は得られたデータを解析し、十分な考察を加えたうえで論文としてまとめて学術雑誌へ投稿する。