表題番号:2023C-224
日付:2024/04/04
研究課題リモートワーカーの座りすぎ対策を推進するための科学的基盤の構築
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | スポーツ科学学術院 スポーツ科学部 | 教授 | 岡 浩一朗 |
(連携研究者) | 早稲田大学スポーツ科学学術院 | 教授 | 石井香織 |
(連携研究者) | 筑波大学体育系 | 准教授 | 柴田愛 |
- 研究成果概要
リモートワーカーに代表される勤労者の腰痛や頸部痛・肩こり、抑うつ症状等に起因するプレゼンティズム (出勤しているにも関わらず、心身の健康上の問題により十分な業務ができない状態) により、労働生産性の低下が大きな社会問題となっている。主な原因の1つとして「座りすぎ」が強く関与しているが、その是正対策に関しては十分な研究成果の蓄積がなく、未だ有効な方法は確立されていない。本研究の目的は、パソコン等を用いた業務を中心とする勤労者の座りすぎを解消させるための介入研究に用いるため、行動経済学的アプローチを駆使したスマートフォンアプリケーションを開発することを試みた。具体的には、これまでの座りすぎ対策に関する研究に活用されてきたスマートフォンアプリケーションの内容分析を行った。その結果、視覚的フィードバック、座位時間や座位行動ブレイクの自動測定、アラーム、メッセージ・動機づけ、座位時間の自己報告、目標設定、コミュニティ、アクティビティの提案、報酬といった要素が、アプリケーションに搭載されるべき内容であることが整理できた。現在は、これらの要素を組み入れたスマートフォンアプリケーションのプロトタイプを開発している段階である。今後は、ユーザビリティ等の検証を行うとともに、座りすぎ解消のための予備的介入研究を行う予定である。