表題番号:2023C-176 日付:2023/10/19
研究課題100 GHz帯で動作する増幅器ICの研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 大学院情報生産システム研究科 教授 吉増 敏彦
研究成果概要
InP HBTを用いて、100 GHzで動作する増幅器を設計した。まず、HBTの直流(耐圧、電流利得など)と交流特性(ft, fmax、MSG/MAG、安定性など)をトランジスタモデルを用いて評価し、バイアス条件を決定した。また、基本的な伝送線路としてマイクロストリップ線路を設計し、電磁界解析により特性を求めた。次に、マイクロストリップ線路の損失を改善するため、線路構造を改善した(新規マイクロストリップ線路)。HBTのバイアス回路にはカレントミラー回路を用いて、プロセスバラツキを考慮したバイアス電流の安定化を図った。増幅器の入出力インピーダンスを50Ωに整合するため、新規マイクロストリップ線路と電磁界シミュレータを用いて、整合回路を設計した。
以上の結果、動作周波数=100 GHz、電源電圧=2.0 Vにおいて、電力利得=10 dB、入出力リターンロス>10 dBの結果が得られた。