研究代表者らが発明したキャビティ・フリー熱電発電デバイスの大規模集積化モジュールを、先端半導体製造プロセスを用いて試作し、性能を評価した。70668 段の集積デバイスで、単位熱流・単位面積あたりに出力される開放電圧が最大で465mVに達し、熱流束センサとして世界最高記録を達成した。また、熱電変換部の下にキャビティを空けて漏洩熱流を遮断するプロセスを確立し、１平方センチメートル・1ケルビン温度差あたり5µWを超える高い熱電発電性能を達成した。また、熱電デバイスの具体的な社会実装形態を検討するため、熱流束センサを備えた小型の無線センサ端末を開発し、研究室内の熱流束センサの長期モニタリングに取り組んだ。