表題番号:2023C-098
日付:2024/04/03
研究課題機械学習を用いたハイエントロピー合金の機械的特性の推定
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 理工学術院 基幹理工学部 | 教授 | 山本 知之 |
(連携研究者) | Vietnam National University, Hanoi | Associate Professor | Nguyen Hai Chau |
(連携研究者) | 早稲田大学基幹理工学研究科材料科学専攻 | 修士課程2年 | 宇都木 一輝 |
(連携研究者) | 早稲田大学基幹理工学研究科材料科学専攻 | 修士課程1年 | 佐藤 元紀 |
- 研究成果概要
- 5種類以上の元素がそれぞれ5から35 at%の割合で構成される合金として定義されているハイエントロピー合金は,単なる各構成元素の和や平均では考えられないような物性を示すことがあり,近年高い注目を受けている.そのような新規物性の発現機構を理解するためには原子レベルでの解析が必須となるが,ハイエントロピー合金はその名のとおり配置のエントロピーが高く,極めて複雑な原子配列となっているため,理論を基にした直接的なシミュレーションのみで解析を行うことが困難である.そこで,近年発展を遂げている機械学習を用いて,ハイエントロピー合金の機械的特性の評価を目指した研究を進めた.機械学習の手法としては,線形回帰やニューラルネットワーク,決定木を用い,対象となる特性としては,降伏応力やヤング率などの機械的特性の推定を行った.本年度においては,特に推定の定量的評価について検討を進め,説明変数の選択および貢献度の評価,交差検証による汎化性能の評価などを行った.後者においては,データを5分割して訓練データとテストデータに対する評価を行った.また,近年発展が顕著となってきている機械学習の自動化であるAutoMLの手法も取り入れ,AutoGluon[1]を用いた最適モデルの探索も行い,効果的なモデルの構築を進めることができた.[1] https://auto.gluon.ai/stable/index.html