表題番号:2023C-049 日付:2023/11/01
研究課題戦前・戦中における読書傾向調査の基礎研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 和田 敦彦
(連携研究者) 教育総合科学学術院 教授 和田敦彦
研究成果概要
 本研究は、では戦前、戦中における読書傾向調査について基礎的な情報、資料を調査、まとめ、読書傾向調査が歴史的に果たした役割を解明していくことにある。本年の調査の成果としては、公立図書館、及び旧制中学校における戦前、戦中の業務文書の調査で主として成果をあげた。すなわち、伊那市創造館(旧上伊那図書館)、県立長野図書館、及び飯田市中央図書館での調査、目録データの作成をすすめ、その成果を公開した。また、旧制中学校資料を豊富に所蔵する安積歴史博物館の調査を進め、同館の所蔵の学校蔵書、及び学校文書、校友会誌等に関する調査報告をまとめた。
 本研究は、より長期的な目的として、読書傾向調査と戦時期における対外的な文化工作や、国内における文化統制との関わりを解明していこうとしている。こうした面での成果として、本年は戦時期の日本の文化工作の専門雑誌である『東亜文化圏』の復刻版の刊行に協力するとともに、その解説を作成し、同誌の特性や役割について国際会議で報告した。