表題番号:2023C-048 日付:2024/02/20
研究課題青年期初期における家庭状況と向社会的行動との関連についての研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 助教 山本 琢俟
(連携研究者) 早稲田大学教育・総合科学学術院 教授 上淵寿
研究成果概要
 学校教育では近年,学業的側面と同等かそれ以上に子どもの社会的側面に関する教育や指導の重要性が叫ばれている。本研究課題はこの流れを受けて,青年期初期に該当する子どもを対象に,他者の利益を意図した行動である向社会的行動に着目したものである。また,日本における社会的経済的な背景は多様化しており,学校教育においても子どもの家庭背景による教育的ニーズの把握及び対応が求められている。以上より,子どもの所属する家庭の社会経済的地位と向社会的行動との関連に注目し量的側面から検討を行った。質問紙調査により収集した数的データの分析によって,家庭の社会経済的地位と子どもの向社会的行動との負の関連を明らかにし,これら2者の関連を向社会的動機づけが媒介することについて示唆を得た。本研究課題の成果は国内最大手の心理学関連雑誌である心理学研究に掲載が内定している(早期公開および刊行は2024年度の予定)。また,日本パーソナリティ心理学会第32回大会においても発表された。