表題番号:2022R-038
日付:2023/03/10
研究課題小惑星表面におけるペプチド合成の量子化学計算
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 国際学術院 国際教養学部 | 教授 | 稲葉 知士 |
- 研究成果概要
- 我々は量子化学計算を行い、イオン化していないグリシンと双性イオンを結ぶ反応経路について調べた。アミノ酸のペプチドを合成するためには、アミノ酸はイオン化していない状態である必要がある。グリシンのカルボキシ基の水素原子をアミノ基に移動することで、グリシンは双性イオンになる。まずは、水分子とイオン化していないグリシンからなる超分子と水分子と双性イオンからなる超分子の両方の構造を結ぶ遷移状態を求めた。その後に、IRC計算によって反応経路を探索し、イオン化していないグリシンと双性イオンを見つけた。グリシン周囲に存在する水分子が触媒になることによって反応エネルギーバリアは大きく下がることを明らかにした。