表題番号:2022R-023 日付:2023/11/11
研究課題クーロン結合ネットワークの分子動力学解析
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 高野 光則
研究成果概要
空間的かつ時間的に組織化されたタンパク質分子集団は、運動をはじめとする生命システムの機能ユニットになっている。分子集団を構成する1個の分子内でのATPやGTPの加水分解、リン酸化、リガンドの結合等による入力(シグナル)が分子集団全体の大規模な応答を誘起する。本研究ではこれら1分子レベルの入力がいかに分子内・分子集団内を伝搬していくのかを分子動力学計算によって解析した。解析においては、先行研究(Sato, Ohnuki, Takano, J. Phys. Chem. B, 2016)において見出された「誘電アロステリー」を念頭におき、外部入力に対するタンパク質分子内部のクーロン結合ネットワークの大規模の応答に注目した。また、クーロン結合の生成と崩壊の遠距離動的相関についても解析した。