表題番号:2022R-016
日付:2025/04/22
研究課題組織シミュレーションを含むエージェントベース社会シミュレーションに関するモデリングに関する研究
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 理工学術院 創造理工学部 | 教授 | 高橋 真吾 |
- 研究成果概要
- エージェントベース社会シミュレーションにおいては,外的なデータが得られたとしても,それを再現するエージェントの行動モデルの作成は一般に困難である.これは社会的状況に含まれる本質的な不確実性のためである.本研究では,エージェントベース社会シミュレーションにおけるエージェントの行動モデルの作成のための方法論に関する研究を行った.研究期間等を考慮して,社会的課題への社会シミュレーションのモデル作成の方法を扱う.それにより不確実性の強い状況下でのエージェントの行動モデルのパラメータ値の設定をするためのデータの収集と収集データから不確実性を反映したパラメータ値の設定について,実証研究と被験者実験の組み合わせによる方法を検討する.とくに以下の課題について基本的考察を行った.1) コンフリクトのある社会的状況における合意形成のためのエージェントモデル都市の政策策定において,政策効果の不確実性を評価するための方法としてSocietal Prototyping Design(SPD)を提唱した.そのプロセスの一部として,利害対立構造を定量的に分析するためのゲーミング・シミュレーションの方法を提案し,被験者実験により実証した.2) 感染症施策の有効性検証のためのエージェントベースモデル状況の不確実性下において,感染症の状況を評価するための指標を評価するためのエージェントベースモデルを開発した.3) 企業等におけるイノベーションに関するエージェントベースモデルについて基本的考察をする.企業におけるフォールトラインが企業のダブルループの組織学習に与える影響についてNKモデルの学習モデルを組み込んだエージェントベースモデルを用いて分析した.