表題番号:2022R-001 日付:2023/04/06
研究課題カンボジアにおける食用コオロギの養殖を活用した貧困削減と未来型食品開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 政治経済学術院 政治経済学部 准教授 下川 哲
研究成果概要
本研究では、コオロギ粉末入り穀物飼料を使った鶏肉と牛肉に対する支払意思額を推計するため、オンライン調査を日本の消費者1650名に対して実施した。その中で、鳥は昆虫を食べるという食物連鎖を想起させることが、支払い意思額にどう影響するか検証した。トレーサビリティの影響も検証した。その結果、コオロギ粉末入り穀物飼料を使うことで、鶏肉と牛肉ともに支払意思額が50%近く減ることがわかった。食物連鎖を想起させることは、鶏肉への支払い意思額を悪化させるが、牛肉への影響はなかった。トレーサビリティは支払意思額を約15%増加させたが、コオロギ粉末入り穀物飼料の使用による負の効果を補うほどの効果はなかった。