表題番号:2022Q-004 日付:2023/04/04
研究課題高圧ー超高圧変成岩に適用可能な新しいラマン地質圧力計の開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 講師 田口 知樹
研究成果概要
本研究課題では、ラマン分光分析を軸に、高圧―超高圧変成岩の形成圧力条件を推定できる新規ラマン地質圧力計の開発を目指した。藍晶石―石英系における石英残留圧力の数値計算を実施し、藍晶石に着目した新たなラマン地質圧力計の構築に成功した。本ラマン圧力計を西南日本三波川帯の石英エクロジャイトに適用した結果、先行研究で報告されている熱力学的推定値と矛盾のないデータが得られた。また、超高圧変成作用を経験したスロベニア産片麻岩にも適用したところ、負の残留圧力を保持する石英を確認した。これは片麻岩の岩石上昇期の変成史を解読する上で有用なデータであり、次年度以降も検証を続ける予定である。