表題番号:2022C-672
日付:2023/03/24
研究課題日本の古典和歌の多言語翻訳に関する研究
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 高等研究所 | 講師 | フィットレル アーロン |
(連携研究者) | 青山学院大学 | 非常勤講師 | 土田久美子 |
- 研究成果概要
日本の古典和歌を他の言語に翻訳する際、言語と文化の差異について考慮する必要があることはいうまでもない。言語的特徴、詩形や文化的背景の違いがどのように翻訳に現れ、また日本の古典和歌の表現方法や詩形やさまざまなモチーフがどのように世界各国の言語に再現されたのかについて解明することが重要な課題である。こういった和歌の翻訳や文化伝達の問題に直面するのが、翻訳実践の過程においてであると思われる。こういった課題に迫る考察として、本研究会報告書の前半には、いまだに外国語訳がほぼない『後拾遺和歌集』25番歌の解説と同歌に関する吉海直人氏のコラムと12ヶ国語への翻訳実践と翻訳の際工夫した点についての論考、および全体討論の内容を掲載した。一方、後半には、日本の古典和歌の代表的な作品のひとつであり、多くの外国語訳がある『古今和歌集』の一首の和歌、938番歌の解説と吉海直人氏のコラムと13ヶ国語への先行翻訳を見比べる論考、および全体討論の内容を掲載した。