表題番号:2022C-663 日付:2023/03/19
研究課題19世紀後半~20世紀前半におけるフランスの娼婦、買売春に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 本庄高等学院 教諭 三枝 亮也
研究成果概要

本研究は、19世紀前半より確立されていったフランスにおける公娼と娼婦に関するものであり、今回の研究期間では特に1880年代より新たな売春の場とされた「逢引きの家」Maison de rendez-vousをめぐる議論について研究を行った。1900年代初頭にはこの施設をめぐってパリ市議会で議論が行われ、設置に消極的な警視庁に対し、アンリ・テュロHenri Turotらが公娼制度への批判とMaison de rendez-vousの設置を主張する。テュロらがそれらの設置を主張するにあたって、1870年代後半にイヴ・ギヨYves Guyotを中心とした公娼制度廃止運動で叫ばれた主張を論拠としていること等から、この運動とMaison de rendez-vousをめぐる議論の連続性を確認することができた。