表題番号:2022C-644 日付:2023/03/24
研究課題日本における人の名の読み方の史的変遷に関する調査研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 社会科学総合学術院 社会科学部 教授 笹原 宏之
研究成果概要
 日本人の下の名の読み方に関して、歴史的経緯と変遷について調査研究を実施した。「名乗り訓」に相当する漢字の読ませ方は、『古事記』の序文などに表れ、そのような概念と用語が平安時代には萌芽していたことが確認できた。当時から「朝(とも)」「和(かず)」のような漢字のもつ字義との関連が不明確な読ませ方が名付けにおいて広まりを見せ始めていた状況も解明できた。批判も起こる一方、江戸時代には『名乗字引』など名乗り字に関して専門の書籍まで刊行され、『節用集』の付録などにも掲載された。
 当研究成果の一部は、科学研究費による研究内容と連動させながら、行政、マスメディア、学界と一般に向けて公開した。