表題番号:2022C-631 日付:2023/03/29
研究課題疎らに結合したアクチン結合蛋白質がアクチン線維全体の機能を調節するメカニズム解明
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 上田 太郎
研究成果概要
コフィリンとミオシンIIは細胞内で相互排他的に局在するが、アクチン結合タンパク質(ABP)のこのような細胞内局在は、個々のABPが局所的な生化学的制御を受けるためだという考えが有力である。これに対して我々はin vitroにおいて、アクチン繊維(AF)の協働的構造多型性にもとづいてコフィリンとミオシンIIが相互排他的にAFと結合することを示した。今回、ミオシンIIをノックアウトした細胞性粘菌にmCherry-コフィリンとGFP-ミオシンIIを発現させたところ、コフィリンのFCへの局在は、FC以外の細胞表層にミオシンIIが局在することに依存することが明らかとなり、細胞内でもAFの協働的構造多型性がABPの細胞内局在形成に寄与することが示唆された。