表題番号:2022C-594 日付:2023/03/29
研究課題北海道立川遺跡における縄文時代草創期石器群の年代
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 長崎 潤一
研究成果概要
 旧石器時代終末期から縄文時代草創期という変革期について、北海道南部の状況を明らかにする目的で、北海道蘭越町立川1遺跡において2022年5月、10月の2回の発掘調査を実施した。調査では表土層から無紋土器の細片が40点余り出土した。またローム層中から蘭越型細石刃関連遺物、立川ポイント、尖頭器製作剥片などが検出された。遺物の年代決定の一助とすべく、ローム層のテフラ分析を委託し、その結果、クッタラ第2テフラが検出され、広域火山灰としては洞爺テフラ、支笏第1テフラに由来する火山ガラスが検出され、姶良Tnテフラと濁川テフラに由来する可能性のある火山ガラス等も検出され、本地域の火山灰層序を明らかにできる可能性を見出した。