表題番号:2022C-550 日付:2023/03/27
研究課題音響パラメータを利用した日中両言語における半母音の聴取傾向
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 日本語教育研究センター 准教授 井下田 貴子
研究成果概要

本研究では、中国語を母語とする日本語学習者に、日本語母語話者が発話する日本語半母音/ju/と/jo/を刺激として、聴取実験を行った。音声刺激の提供者は、東京方言を母方言とする20代女性である。聴取実験に用いた音声刺激は半母音/ja/, /ju/, /jo/と複数の子音種を含む拗音で、①孤立発話、②キャリアセンテンスへの埋め込み、の2パターンの方法で提示し、それぞれ3試行ずつ聴取してもらった。聴取実験に参加した日本語学習者は初級レベルから上級レベルまでの学習者であり、実験の結果、正答率が低かった参加者は、誤りの傾向としていくつかの規則性が観察された。今後はこの誤りの傾向の規則性に基づき、対象者の幅を広げて実験を行う予定である。