表題番号:2022C-543
日付:2023/02/24
研究課題非整数ブラウン運動の駆動する確率微分方程式に関する漸近統計理論
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 国際学術院 国際教養学部 | 助手 | 中島 翔平 |
- 研究成果概要
小さいハースト指数を持つ, 非整数ブラウン運動が乗法的ノイズとして駆動する1次元確率微分方程式の漸近的統計推測理論に関する研究を行った. 解はラフパス解析の意味で構成するが, ラフパス解析では, ドリフト関数に有界性を課して議論することが多い. 本研究においてはドリフト関数にはLipschitz性のみを課し, ラフパスの意味で構成した解についてアプリオリ評価を導出した. これらの評価を用いることによって尤度関数をパラメーターに関して高次微分した関数のL^pノルムの評価を行うとともに Yoshida [2011] による大偏差型の不等式の十分条件について確認することによって, 最尤推定量が漸近正規性を持つことおよびモーメント収束することを証明した.