表題番号:2022C-520 日付:2023/02/02
研究課題狩猟鳥獣の筋に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) スポーツ科学学術院 スポーツ科学部 教授 秋本 崇之
研究成果概要

野生鳥獣による農作物被害は,人口の都市集中による農村の過疎化や狩猟者の高齢化に伴って被害金額が高い水準にあり,令和元年度では被害金額は約158億円にものぼり,営農意欲の減退ともなっている.また鳥獣被害による耕作放棄・離農の増加,さらには森林の下層植生の消失等による土壌流出,希少植物の食害,車両との衝突事故等の被害ももたらしており,被害額として数字に表れる以上に農山漁村に深刻な影響を及ぼしているとされている.近年これら被害防止のために捕獲を進めるだけでなく,捕獲鳥獣を地域資源(ジビエ等)として利用し,農山村の所得に変えるような政策が進められ,実際にシカやイノシシなどの捕獲数は大幅に増加している.

本研究では,これら狩猟鳥獣を同定するための方法について検討した.また,狩猟鳥獣の食肉化に際して学術的な基礎資料を提供するために,狩猟鳥獣の骨格筋の生化学的特性に関する基礎的な研究を行なった.