表題番号:2022C-493 日付:2023/03/28
研究課題『純粋理性批判』の反実在論的解釈の展開:「超越論的感性論」の再検討
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 社会科学総合学術院 社会科学部 教授 千葉 清史
研究成果概要
本研究は、イマヌエル・カント『純粋理性批判』の「超越論的感性論」取り上げ、そこにおけるカントの議論を反実在論的に解釈する可能性を模索する、という継続したテーマの一部分をなす。本年度は特に、近年10年ほどの国際的カント研究における「超越論的感性論」解釈のフォローを行なった。とりわけ注目に値する二つの潮流として、L. Allaisによる解釈提案と、「カントの数学の哲学」の分野における研究(例えばCh. Onof, C. Posy, L. Shabelらによる)が私の「反実在論的解釈」の展開のために重要であることが確認された。本研究は、今後も継続的に取り組んでいく予定である。