表題番号:2022C-491
日付:2023/04/06
研究課題知的財産権と新産業勃興の「法と経済学」研究
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 社会科学総合学術院 社会科学部 | 教授 | 土門 晃二 |
- 研究成果概要
- 意匠権に関して違法性の判断が緩いアパレル業界などで、何を根拠に違法性の判断をするかに関しては法学者による学術的な考察は多い。一方で、経済学的なものは少なく、理論的な分析はほとんど存在しない。本研究では、財の類似性(流行)がもたらす正の外部性を考え、製品差別化モデルを用いて外部性の強弱が違法性判断に与える効果を考察した。外部性が小さい場合には、模倣企業の参入はオリジナル生産者の利益が減少することから違法性があると判断できる。一方で、外部性が大きい場合には、模倣企業の参入はオリジナル生産者の利潤を増加させることから違法性がないと判断される。以上のことを模倣者の企業数を政策変数とするモデルで証明した。