表題番号:2022C-468 日付:2023/04/03
研究課題HER2陽性乳がん細胞株を用いた新規肺高転移株の樹立および肺転移遺伝子の解明
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 助手 東 和志
(連携研究者) 理工学術院 先進理工学部 教授 仙波憲太郎
研究成果概要
これまでのがん転移研究では、移植を繰り返すことで高転移性を獲得した細胞株が樹立され、研究されてきた。乳がんではトリプルネガティブタイプについての研究が進んでいるが、HER2陽性タイプを含む他サブタイプにおける知見は乏しい。申請者はこれまでに肺転移能力を持つHER2陽性乳がん細胞株を複数見出した。本研究ではそれら細胞株を用いた新規肺高転移株樹立を目的とし、尾静脈移植による肺転移細胞の回収を試みた。その結果、肺転移巣の形成は確認できず、尾静脈移植による肺転移細胞の回収は困難であることが示唆された。今後の展望として、代替手法によるHER2陽性乳がん肺高転移株の樹立および肺転移機構の解明につなげたい。