表題番号:2022C-458 日付:2023/04/07
研究課題原子層Sb超薄膜におけるトポロジカル相転移の実証
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 准教授 高山 あかり
(連携研究者) 早稲田大学 大学院生 阿部浩子
研究成果概要
本研究では,Sb超薄膜のトポロジー制御・スピン物性の増幅実現を目標として,Bi基板上の原子層薄膜Sbのスピン特性を明らかにすることを目的にスピン分解ARPES測定を行った。実験は広島大学放射光科学研究センターBL9A/Bで行った。3BL-Sb薄膜/Bi(111)において新たに観測されたV字型のバンドについて面内方向のスピン分解ARPES測定を行った結果,有限のスピン偏曲率を観測した。Free-standingな3BLのSb薄膜は理論的にはスピン偏極成分を持たないため,このスピン偏極成分はBiのRashba分裂表面状態からの染み出し効果やSb超薄膜の格子引き伸ばしによるトポロジカル相転移によって生じた可能性が高いことが示唆される。