表題番号:2022C-440
日付:2023/03/29
研究課題明治・大正期日本における挿絵文化――翻訳作品の場合
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 理工学術院 創造理工学部 | 教授 | 西口 拓子 |
- 研究成果概要
いくつもの図書館・文学館に所蔵されている明治~大正期の翻訳作品の調査を行った。
その際、児童向けの雑誌の中に、これまで受容研究で知られていなかったグリム童話、ペロー童話、アンデルセン童話、「アラジンと魔法のランプ」の明治期の翻訳を見つけることができた。最盛期には3万部を刷っていた雑誌だが、これまで知られてこなかった一因には、復刻版が刊行されていないことが大きい。これらの翻訳には挿絵も多数添えられている。いずれも挿絵画家に関する情報がないために、今後のさらなる研究の余地がある。興味深いのは、本文においては舞台が日本に置き換えられているにもかかわらず、挿絵はヨーロッパ風であることである。