表題番号:2022C-343 日付:2023/03/18
研究課題責任概念をめぐる比較文化論的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 法学学術院 大学院法務研究科 教授 和田 仁孝
(連携研究者) 法務研究科 教授 和田仁孝
研究成果概要

コロナ禍のもとで、海外での調査・資料収集は実施できなかったが、ウェブや書籍を通じて研究の背景となる比較文化論、コア概念である責任観念についての検討を深めることができた。責任観念については、それが、責任の所在を明確に指摘する責任所属の側面と、一定の応答負担を負う責任負担の要素が構造的に混在し、それぞれの側面について、文化的な差異が存在しうることが確認できた。

また、そこに影響する要因として、文化的に比較的安定的に継続する社会関係倫理と、問題に具体的に直面した際に動員される観念との間には差異があること、かつその変移には、周囲の影響力を持つ様々な位相の他者からの情報の影響の存在が明らかとなった。