表題番号:2022C-320
日付:2023/03/31
研究課題クラスター代数のアフィン型ミューテーションの可積分性について
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 政治経済学術院 政治経済学部 | 教授 | 野邊 厚 |
- 研究成果概要
- クラスター代数に関連する離散力学系の研究によって得られた成果を用いて、感染症数理モデルの一つであるSIR with vaccination modelの可積分離散化について研究した。連続モデルの保存量から得られる不変曲線と他の曲線との交叉を用いて離散モデルを導出し、その離散モデルは(1)連続モデルと同じ保存量をもち、(2)順方向/逆方向の時間発展がいずれも一意に定まることを示した。これらの性質をもつことから、得られた離散化は連続モデルの可積分性を保つ離散化(可積分離散化)であることが結論づけられる。さらに、離散モデルの解は連続モデルと共有する不変曲線のパラメータ表示を与えることを用いて、連続モデルの厳密解を構成した。