表題番号:2022C-266
日付:2023/04/07
研究課題日本語の事態把握の明示的な指導における効果-「ナル表現」を中心に-
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 日本語教育研究センター | 講師 | 鄭 在喜 |
- 研究成果概要
- 本研究は、日本語の事態把握の明示的指導の効果を「ナル表現」を中心にまとめたものである。日本語の「ナル表現」は、日本語話者はどのような結果が存在しているかに注目し、そこに至る因果関係、主体の意志や具体的行動などに言及しない傾向があるという日本語話者の事態の捉え方の表出である。本報告では、この「ナル表現」を明示的に指導した後、漫画を見てそのストーリーを日本語で産出してもらった結果を報告する。調査の結果、学習者の産出文からは意識的に自動詞を使おうという試みは見られたが、動作主に注目しているがゆえに、それが「する表現」に繋がり、事態の結果よりも人物の動作に重点が置かれる傾向が見られた。