表題番号:2022C-257 日付:2023/04/03
研究課題大規模複合災害の教訓の継承と境界知の役割に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 国際学術院 大学院アジア太平洋研究科 教授 松岡 俊二
研究成果概要
  本研究は、地震・津波災害、原子力災害、新型コロナ感染症、気候変動災害など、人間社会の持続性に対する多様な災害を対象として、「未来へ繋ぐ災害対策」のあり方を検討した。特に、災害対策における社会イノベーションを創り出すための科学と政治と社会の協働による「対話の場」=「学びの場」の形成とそうした「場」の形成における境界知の役割を、福島の原子力災害の復興や廃炉を事例に考察した。考察の結果、災害の教訓を継承し、未来へ繋ぐ災害対策を形成するための境界知(境界知作業者)には、「他者の靴を履く」能力としてのエンパシーと被害者に寄り添いつつ、物事を客観視する「2.5人称」の視点が必要なことを明らかにした。