表題番号:2022C-215 日付:2023/04/04
研究課題ケトン体食摂取による健康増進作用に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 人間科学部 教授 千葉 卓哉
研究成果概要

 実験動物に対する食事カロリー制限による寿命延長・抗老化作用は、古くから知られているが、その分子メカニズムはまだ不明な点が多い。我々はこれまでに、食事由来の脂肪の代謝によって生成されるケトン体の血中濃度上昇が、その抗老化作用に関連しているのではないかと仮説を立て、研究を行ってきた。本研究では、培養細胞を用いてケトン体を培地に添加によって発現が上昇する遺伝子の探索を行い、遺伝子Xを同定した。さらに、この遺伝子Xの発現は、転写抑制に関与すると考えられるDNA結合因子Yが、ケトン体と結合することによって不活性化され、その結果として遺伝子Xの転写活性が上昇することを示唆する結果を得た。