表題番号:2022C-211 日付:2023/01/16
研究課題海鳥巣内のプラスチックゴミが抱卵温度におよぼす影響
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 人間科学部 准教授 風間 健太郎
研究成果概要
現在、流出したプラスチックによる海洋生態系の汚染が深刻化している。プラスチックが海鳥の巣材として利用されることで、湿度や温度など巣内の微環境が変化して孵化成功率の低下が懸念されるが、その実態は不明である。本研究では、北海道利尻島で繁殖するウミネコの巣内のプラスチックが抱卵中の巣内温度におよぼす影響を解明した。2022年6~8月に北海道利尻島において、プラスチックを含むウミネコの巣に温度ロガーを設置し、プラスチック量と巣内湿度との関連を明らかにした。その結果、プラスチックゴミだけで作られた巣では自然の巣材でできた巣に比べて抱卵温度が低下し、抱卵開始からの卵温上昇速度も低下することがわかった。