表題番号:2022C-160 日付:2023/02/17
研究課題炎症性腸疾患の緩和効果を有するバクテリオファージの探索
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 常田 聡
研究成果概要
クローン病および潰瘍性大腸炎を含む炎症性腸疾患 (IBD)の原因の一つとして腸内細菌叢の乱れが示唆されている。本研究では,IBDの緩和効果を有するバクテリオファージ(ファージ)の獲得を目指した。まず,腸炎マウスの糞便をサンプリングし,腸炎で増加する大腸菌の単離を行い,つぎにその大腸菌に感染するファージを29株獲得した。この中で溶菌力の強い13株のファージについて,溶菌スペクトラムを含む生理学的特徴を調査した。さらに,2つのファージをカクテル化したときの溶菌効果を比較解析した結果,溶菌持続性が向上するファージの組み合わせは生理学的特徴のパターンと強い相関関係があることが明らかになった。