表題番号:2022C-148 日付:2023/04/03
研究課題らせん不斉を有する含硫黄ヘリセン化合物の触媒的かつエナンチオ選択的合成
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 柴田 高範
研究成果概要

本研究では、Rh触媒を用いたトリインと硫黄含有テザーとの分子内[2 + 2 + 2]環化付加反応によりジチア[5]ヘリセンの合成とチア[6]ヘリセンのエナンチオ選択的合成を達成した。ジアリール置換ジチア[5]ヘリセンを高収率から優れた収率で得ることができ、その環状体のScholl反応により、さらにπ−拡張を実現することができた。キラルRh触媒を用いることで、らせん不斉を有するキラル二置換チア[6]ヘリセンを高収率および高鏡像体過剰率で不斉合成することができた。これは、キラル金触媒を用いたチアヘリセンの環化異性化反応に続く、触媒的かつエナンチオ選択的な合成例である。