表題番号:2022C-146 日付:2023/04/08
研究課題C2対称を有する[10][10]パラピリジノファンの合成
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 鹿又 宣弘
研究成果概要
既知の[10]パラピリジノファンのジブロモ体に薗頭カップリングを経て側鎖を導入し,その後の官能基変換で得られる末端ジイン体に分子内Glaserカップリングを行うことで,二つ目の架橋鎖を導入した[10][10]パラピリジノファンジインの合成に初めて成功した.さらにその共役ジイン部位を接触還元することで,標的化合物である新規な[10][10]パラピリジノファンの初の合成を達成した.また,得られた[10][10]パラシクロファンのUV-Visスペクトルに有意な長波長シフトが観測されたことから,二つ目の架橋鎖を導入したことにより,中心部に位置するピリジン環の分子歪みがさらに増大したことが示された.