表題番号:2022C-064 日付:2023/02/14
研究課題混合政体論の思想史的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 准教授 千野 貴裕
研究成果概要
アリストテレスにはじまる混合政体論は、少なくとも17世紀に主権論が旺盛になるまでは、統治形態を考えるうえでの主要なパラダイムであった、というのが通説的な理解である。しかし本研究は、20世紀にはいってもなお、民主主義における二院制との関係において、混合政体論的な説明がなされていることに注目した。混合政体論は、通説的な理解とは異なり、現在の代議制民主主義においても命脈を保っている可能性がある。このことを、20世紀前半のイタリア思想史におけるいくつかの事例を取り上げて検討することができた。