表題番号:2022C-033 日付:2023/04/08
研究課題古典ギリシャ・ラテン文学の哲学者セネカの悲劇作品と後期ラテン文学への影響
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文化構想学部 教授 宮城 徳也
研究成果概要
クラウディウス・クラウディアヌスの諸作品とセネカの悲劇の比較から研究を始め,クラウディアヌスの文学上の後継者とも言うべきドラコンティウスが『メデア』を書いたことに着目し,セネカが継承して,後世に伝えたヘレニズム精神を中世に残し,ヨーロッパ文学の伝統を構成するものであることが明らかになった.ギリシア悲劇,セネカにも深い関心を抱いていたウォルター・ペイターに関して,「日本ヴィクトリア朝文化学会」第22回全国大会において依頼された講演「ウォルター・ペイターの「ギリシア」――神話から悲劇へ」を行ない,セネカにも影響したエウリピデス『バッカイ』を取り上げ,神ディオニュソスに対する視点を整理することができた.