表題番号:2022C-029 日付:2023/04/06
研究課題イギリス冷戦史研究への文化理論援用の有効性について
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文化構想学部 教授 渡辺 愛子
研究成果概要

本研究課題では、20世紀後半の冷戦史をイギリスを基点に理論的観点から再考したが、そこで興味深い発見があった。それは、20世紀前半に生きた作家ジョージ・オーウェルの著したディストピア小説『一九八四年』が、冷戦期東西両陣営において、政策および文化現象としてなんらかの役割を果たしていたと思われることである。一般的には、虚構である本作品が、実際の歴史において大きな効果をもたらすとは考え難い。しかし、英国公文書館の外務省内部資料に本作品中の用語が散見されることから、その影響は少なからずあったと思われ、目下、フーコーの権力論から考察中である。この視点は、今後の研究において大きな意味をもつと思われる。