表題番号:2022C-021
日付:2023/02/17
研究課題外国人の最低生活保障の権利性について―法的請求権の保障と人道的保護の間
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 法学学術院 法学部 | 助手 | 山本 響子 |
- 研究成果概要
ドイツでは、すべての在留外国人に対して、憲法上の「生存権」が認められている。しかしながら、公的扶助に関する法律においては、外国人とドイツ人との間、そして外国人間において、給付内容に種々の差異が設けられている。連邦憲法裁判所の判例によれば、給付内容の差異は、最低限度の生活についての受給者各人の「ニーズ」の差異として説明可能でなければならない。これに照らして外国人間・内外人の差異を検討してみると、必ずしもニーズの差異として正当化できない違いがあること、そして、外国人のニーズの差を測る基準であるところの「ドイツ社会への統合の度合い」そのものが、時々の移民政策により影響を受けることが明らかになった。