表題番号:2021R-050 日付:2022/04/04
研究課題日本語話者と学習者の事態把握の指標作成ー事態把握の傾向と習得との関連性とはー
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 日本語教育研究センター 講師 鄭 在喜
研究成果概要

 本研究は、第二言語としての日本語習得に関する考察を、認知言語学の基本概念の一つである事態把握を用い、日本語学習者の事態把握の指標作成も試みるものである。

 その第一歩として本研究では、「授受表現」を取り上げ、初中級学習者の産出データから事態把握の傾向を分析した。調査は、漫画(自作)を見てそのストーリーを日本語で産出してもらい、その傾向を分析した。その結果、「-てくれる」のような、自分と話題の主人公の状況に共感し、関わりをもたせ、さらに恩恵の方向性をもとに使い分けをして言語化する表現は、文法的な知識は習得していてもその正しい運用が難しいことが窺われた。