表題番号:2021R-030 日付:2022/03/02
研究課題拡散障壁上昇による動作電圧の低減と保持特性の向上の同時実現
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 長谷川 剛
研究成果概要
デバイス動作電圧の低減は、省エネルギー化を実現する上で最も有効な手段である。例えば抵抗変化メモリでは、イオン拡散障壁の小さい材料系を用いることで動作電圧を低減できる。ただし、拡散障壁を下げ過ぎると熱エネルギーによる誤動作が発生してしまう。本研究ではこの常識を覆し、イオン拡散障壁を逆に高くすることで動作電圧を低減できることの原理実証に取り組んだ。具体的には、金属フィラメントの形成と消滅を制御して動作する原子スイッチを用いることで、拡散障壁を高くすればオフ動作時にイオンが遠くまで熱拡散しないこと、それゆえ次の動作時の電圧が小さくなることを実験的および理論的に明らかにした。