表題番号:2021R-014 日付:2022/04/08
研究課題ディラック系の構造保存型モデリングと離散変分法の開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 基幹理工学部 教授 吉村 浩明
研究成果概要

本年度は、非線形かつ非ホロノミックな拘束を受ける力学系の特別な場合として、変分拘束から非線形拘束が導かれる熱力学的拘束を考え、その場合の非ホロノミック系の変分的定式化及び幾何構造としてのディラック構造について考察した。特に、ハミルトンの原理から導かれるラグランジュ系を拡張して、ラグランジュ・ディラック系の枠組みで、熱力学タイプの非線形拘束を受ける非ホロノミック系の定式化方法を示した。また、内部接続系の理論を考察し、内部接続に関するホロノミック拘束を変分原理に取り込む方法と、変分拘束として与える方法の2通りの離散変分構造を明らかにし、内部接続系のための構造保存型の変分的積分法を開発した。