表題番号:2021R-007 日付:2022/02/08
研究課題CAM植物において概日リズムと代謝はどのように相互作用しているのか?
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 園池 公毅
研究成果概要
 CAM植物は、夜と昼と間のエネルギー供給の変化に対応して代謝を切り替えて光合成を行なう。この代謝の切り替えには、当然ながら夜と昼とでの光量の大きな変動による光合成の電子伝達の変化が重要な役割を果たす一方、代謝系の酵素活性の一部は、概日リズムの支配下にあることがわかっている。そこで、実際に概日リズムが、昼夜の光量の変化がない恒暗条件においても、光合成の状態を変化させるのかどうかの検討を行った。光合成の電子伝達の状態を、パルス変調クロロフィル蛍光測定によりモニターしたところ、昼夜の変動により引き起こされる変化の一部は、恒暗条件にしても保たれ、概日リズムが光合成の電子伝達を部分的に制御していることが明らかとなった。