表題番号:2021E-043 日付:2022/03/28
研究課題1920-30年代の文学テクストにおける幕末・明治維新表象についての研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 国際文学館 助手 栗原 悠
研究成果概要

今年度はCOVID-19の影響で当初予定していた中津川市・藤村記念館への調査が実施出来なかったため、来年度の科学研究費助成事業・若手研究に採択された研究課題「1920-30年代の文学テクストにおける幕末-明治維新表象の研究」を遂行するために初年度で取り扱う予定の長篇小説「夜明け前」を論ずる基礎的な作業に充てた。そのなかで博士論文から延伸して島崎藤村に関する二つの論文を公刊した。特に「「分配」における経世済民の思想 島崎藤村と早川三代治の経済学の共振性」(『文藝と批評』第13巻第4号, 2021.11)では、「夜明け前」において重要となる藤村の経済観を検証する作業を行い、今後の議論の枠組を構築することが出来た。