表題番号:2021C-712 日付:2022/04/01
研究課題「家族の文化」の継承に関わる基礎的研究―記憶をつなぐ装置をめぐって
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 小林 敦子
研究成果概要

本研究の目的は、それぞれの家族が持っている文化(価値観、規範的意識)は、どのような形で次世代に継承されるのか、家族の記憶を次の世代に伝えるツールとは何かを検討することである。

検討の結果、これまで家族の文化の代表と考えられてきた年中行事が個人化に向かう傾向にあり、家族の文化を伝えるツールとしての意味を次第に失いつつあることが指摘できる。

一方で、近年の家族の子育てにおいて、親が子どもの絵本を読んで聞かせる読み聞かせが重視されている。そして、絵本が家族の絆を強める役割を果たし、絵本を通じて価値伝達が行われていること、絵本の読み聞かせを通じて、家族の文化が次世代に継承されていることが明らかになった。