表題番号:2021C-647 日付:2022/02/26
研究課題近年の金融面の各種施策を受けた金融市場の構造変化:理論・実証アプローチ
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 国際学術院 国際教養学部 准教授 篠 潤之介
研究成果概要
本研究では、近年の本邦資本市場において、金融面での各種施策や緩和的な金融政策が、市場構造や投資家行動にいかなる影響を及ぼしたのかについて、理論・実証分析を進め、政策的な含意の導出を試みた。特に、今年度は、(1)日本銀行のETF買入れの効果について、これまで進めてきた①貸株市場との関係についての分析のほか、新たに②CAPMを用いた分析、および③政策変更日のイベント分析、を行い、いずれも一定程度進捗した。また、(2)海外機関投資家の株式保有パターンの変容についても、実証分析を進め、ペーパーとしての形が整った。さらに、(3)より基礎的な研究として、昨年に引き続き協力ゲーム(区間ゲーム)の理論的性質についての分析を進め、論文を作成した。最後に、(4)銀行貸出と企業のCarbon Emissionについての分析を行うべく、準備段階のリサーチに着手した。