表題番号:2021C-631 日付:2022/04/08
研究課題虚記憶の生成に検索過程が与える影響
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 人間科学部 助教 川崎 弥生
研究成果概要
高い確率で非提示語(以下ルアー語)の虚記憶を生成する単語リスト(宮地・山,2002)を8つ提示し、その後の記憶テストを行った。条件1では、各単語は画面の中央に同じ色で提示された。条件2では、各単語の色(赤・青)と画面の位置(上・下)を変化させ、各単語の色と位置を記憶するよう教示した。記憶テストでは、提示リスト語、非提示無関連語、非提示ルアー語が個別に提示され、提示されたかどうかを判断させた。また条件3では、リスト語の提示条件と教示は条件2と同じであったが、記憶テストに提示時の色と位置の判断を追加した。その結果、単語の色や位置を記憶する必要性は、提示されたリスト語の再認率を低下させるが、ルアー語の虚再認率には影響を与えないことがわかった。さらに、再生テスト時に提示された時の色や位置の判断を課してもルアー語の虚再認率は減少しないことが明らかとなった。