表題番号:2021C-606 日付:2022/04/18
研究課題カウンセリングルームにおける環境心理学的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 人間科学部 講師 白川 真裕
(連携研究者) 人間環境科学科 教授 小島隆矢
研究成果概要
心理臨床活動の場であるカウンセリングルームにおいて,室内環境がクライエントの心理や行動に影響を及ぼすことが確認されているものの,十分な検討はなされておらず,デザインのあり方は明らかになっていない。そこで,より良いカウンセリングルーム環境を明らかにし,デザインの指針を示すことを目指して研究を行うこととした。本研究では前段階として,カウンセリングルームの室内環境および立地に関する利用者視点によるニーズと利用経験者による評価の把握を目的としてweb調査を行った。その結果,防音や人目の気にならなさ,十分な仕切りといったプライバシーに関する項目や,座り心地,気軽に入れる立地項目において,利用経験者の方が未経験者よりも重要度が有意に高かった。また,CSポートフォリオの結果から,室内環境および立地についてはある程度利用者のニーズを満たしている一方で,室内のカウンセラーとの距離や植物,適度な雑然さ,人目のつかない立地については提供不十分と解釈可能であった。