表題番号:2021C-543 日付:2022/04/07
研究課題木割書における三間社の基準柱間の傾向とその意味
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 創造理工学部 助手 高田 圭祐
研究成果概要
 中世末期から近世に各大工家によって記された木割書の研究において、神社建築では一間社と鳥居を中心に研究が進められているが、それ以外の神社建築の木割については多く論じられていない。
 今年度は木割書における三間社以上の本殿木割において、基準柱間の取り方とその意図について考察を行った。『匠明』や『新編雛形』の二間社や三間社などの規模の大きい本殿の木割について、妻の間を基準寸法とし柱径を決定していることが分かった。これは流造など構造的に妻の間の寸法を制御する必要があること、また権現造社殿では妻の間が外部に出てくることからプロポーションを意識していた結果表の間より重要度が増したと考察をした。